液体金属ってかっこいいですよね。
はんだとかで見ることはあるけど、常温での液体金属の実物って見たことないなって思ったので触ってみました。
毒性が低い液体金属と言えばガリウムです。Amazonでも買えます(ガリウム 20g)。
純粋なガリウムも液体金属なのですが、融点が約30℃ですので常温で液体かと言われると微妙なところです。
工業的には20℃か25℃が常温なので、30℃を常温というのは違和感あります。
なので、もっと融点の低い液体金属が無いか調べたところ、ガリウム合金であるガリンスタンであれば融点が-19℃であるため、文句なしで常温で液体の金属と言えそうです。
ガリンスタンを作る
ガリンスタンは、ガリウム68.5%、インジウム21.5%、錫10%の合金です。(ちなみにガリンスタン(Galinstan)はドイツの開発会社の商標)
インジウムも錫もAmazonで買えました。便利な世の中ですね。
一応Amazonリンク貼っときます。
(インジウム 20g)、(錫 100g)
揃ったのがこちら
左から、ガリウム、インジウム、錫です。ガリウムもインジウムも結構高いです。
これを混ぜればガリンスタンの完成です。
ガリウムは他の金属を脆化させる特性があって、簡単に他の金属と混ざります。
なので、加熱とかすら必要なく、常温で混ぜるだけで合金を作れます。
先ほどの比率に沿って分量を量って取り分け、
ガリウムの中に2つを放り込み、
しばらく混ぜると、5分くらいで液状になりました。超簡単。
融点を確認する
本当に0℃でも液体になるのかを確認してみました。
冷凍庫に入れて液体が凍るくらいに冷やしてみました。
0℃でも液体の金属になったのが確認できる pic.twitter.com/XLVO901AW5
— 木製ノギス (@woodenCaliper) 2024年9月21日
液体は凍っているけれど、ガリンスタンは液体になっていることが分かります。
ちゃんと融点が下がっていました。
実は、最初に試してみたときはガリンスタンも凍ってしまったのですが、錫を0.2gくらい追加で溶かしたら、ちゃんと凍らなくなりました。
案外シビアな調合のようです。
濡れ性を良くする
ガリウムもガリンスタンも濡れ性が高いです。
つまるところ容器にへばりつくような感じになってしまうため、インテリアとしていまいちです。
こんな感じ
これを改善するために、アルカリ水溶液中に入れるという方法があります。
とりあえず入手性が良い重曹(炭酸水素ナトリウム)が溶けた液体に入れてみました。
— 木製ノギス (@woodenCaliper) 2024年9月25日
こんな感じで思い描く液体金属みたいになりましたね