サイズを変更可能な3Dプリンター製ベアリングを作った(Fusion360&ユーザーパラメータ機能)
前回の記事でユーザーパラメータを試してみて、割と面白かったので、もう一つ作ってみました。
ベアリングの構造はこんな感じ
形状のアイデアはこちらのアイデアをお借りしました。
サポート材なしで刷れて、組み立てが必要なく、転動体が外れることがないので面白いと思ったしだいです。
可変できるパラメータは5つです
innerDia | ベアリングの内径 |
outerDia | ベアリングの外形 |
wallThickness | 軌道輪(内輪・外輪)の厚さ |
thickness | ベアリングの厚さ |
clearanceOfNeedleToWall | 転動体と軌道輪との空白距離 |
画像の表6つ目のclearanceOfNeedleToNeedle(軌道輪同士の隙間)は参考用として見れるようにしています。書き換えても何も変わらないパラメータです。
5つのパラメータに適当な値を入れて生成したものが以下のようになります。
実際に刷ってみて回したものがこちらの動画
— 木製ノギス (@woodenCaliper) May 6, 2019
clearanceOfNeedleToWallのパラメータが大きすぎるとガタツキや針がすっぽ抜けたりしますので、パラメータの調整が少し面倒かもです。
私の3Dプリンター(Cetus3D)では0.1mmにして刷るといい感じでした。
造形後に多少くっついていても、ヘラとかを使って少し動かしてやれば外れます。
もちろん出来上がったものは本物のベアリングと比べ物になりませんが、精度が必要ないもの、ちょっとした実験につかいたいもの、安価に済ませたいもの、データに手を加えて特殊な形状が欲しい時とか、案外使いどころがあるのではないかなと思います。
データはこちら、自由に改造してお使いください。
a360.co
工夫した点
ユーザーパラメータはあまり複雑なことはできない、具体的にはif文とかを使えないのですが、max、min、floor、sin関数など用意されているので、それらをうまく使って転動体の数を自動で決定するようにしました。
余談ですが、ユーザーパラメータって作った順にしかならなくて、後からソートできないんですね。不便...。