2段サイクロ減速機の減速比の計算方法がわからない(解決済み)

注記:メモ代わりの殴り書きですのでご承知下さい

主題 この減速機の減速比の計算方法がわからない


一番下のシャフトが入力、Dが固定、BとCは結合、 Aが出力

DとCだけなら普通のサイクロ減速機なんだけど、その上にもう一段、外歯→内歯の順でつけると、揺動する曲線板の動きをキャンセルでき、出力板(A)に回転だけを簡単に取り出せます。

しかし動きが独特で、実物をみても減速比がどのように決まるのかがわからない。

雑な説明として、

  1. DとCまでは普通のサイクロ減速機と同じ、
  2. CとBは結合しているので、BはC&Dの歯数によって回転と揺動の動きが決まる。
  3. そしてそのBの動きは、単純に入力の偏心軸でBのみを回転させた時とは違うので、Aを少しずつ回転させる動きになる。

この3の部分がどのようになるのかが頭でイメージできない。

とりあえず実物を3Dプリンタでサクッと作って、実測で計測しようとしました。

実測結果

作ってみました

以下が結果

D歯数 C歯数 B歯数 A歯数 減速比
4 3 3 4 無回転(∞)
4 3 4 5 -15
4 3 5 6 -9
4 3 6 7 -7
6 5 4 5 25
6 5 5 6 無回転(∞)
6 5 6 7 -35

この結果から考察するなら、
\frac{AC}{D-B-1}
という計算方法になる。

最初は単純にA x Cになるものだと思っていたので、実際に作ってみるものだなぁと思った。

この式に関して正しいとは思っていないくて、そもそも
AとB、CとDの歯数差が1になるものしか試していない
という問題はあるので、限定条件下での式であると思います。

この減速機はサイクロ減速機のめんどくさい部分である、

  1. 曲線板を2枚使用しなければならない。
  2. 偏心軸の形状が単純(偏心部分が一か所)

がなくなるうえ、高減速が得られるメリットがあるので結構使えると思うのですが、使ってる人を見たことがないです。
まあ、デメリットとして曲線板が1つなので工夫しないと重心が軸中心に来ないというものがありますが....。

しかし、3Dプリンター精度で直径50mm、厚さ10mm、4部品で減速比100くらいは簡単に作れるのは魅力ではないでしょうか

減速比の計算は解決しましたので、こちらで解説しています。
woodencaliper.hatenablog.com

有線電動ドリルドライバ(Primero社のDDR-70AZA)の分解

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  • 回路
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Cetus3Dを半年使ってのレビュー

おおよそ半年前にCetus3D Mk3という3Dプリンターを購入して良い点悪い点が見えたので、書いていこうと思います。

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      • 無線接続が結構切れる
      • バグがある
  • ハードウェアの良い点悪い点
    • 良い点
      • 造形サイズがでかい
      • ベッドから剥がしやすい
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      • コンパクト
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シャフトとカラーの圧入の式

シャフトとカラーの圧入を考えるとき、シャフトもカラーも筒として考えます。
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\begin{aligned}
    F = p_m A \mu
\end{aligned}

摩擦係数が鬼門ではありますが、理論値としては面圧さえ出ていれば求められます。 面圧は、内外径、ヤング率、ポアソン比、締め代から求められます。

\begin{aligned}
    面圧&:p_m \\
    内筒内半径&:r_1 \\
    組み合わせ半径&:r_2  \\
    外筒外半径&:r_3  \\
    ヤング率(内・外)&:E_1, E_2 \\
    ポアソン比(内・外)&:v_1, v_2 \\
    締め代(直径差)&:\delta
\end{aligned}



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fusion360でlogicoolのゲーミングソフトウェアのリンクが切れるのでスクリプト書いた

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Cetus3DでSlic3rを使ってみる

Why

Cetus3Dの純正スライサーはupStudioなのですが、こいつはシンプルな反面、いろいろ融通が利かないところがあるので、他のスライサーを使ってみたいと思ったしだいです。
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多少広い部屋に住むようになったので、前から欲しかった広い机を自作することにした。
作り終わってから記事を書いているので、写真は少ないですがご容赦ください。

コンセプトは、

  • 天板の上に固定物(ディスプレイとかオシロとか)を置かなくていい設計
  • 引っ越しの際にバラしやすく、かさばらないようにする設計

の2点

1点目は、安定化電源、オシロ、ディスプレイと天板に置くことになると、結局使える範囲が小さく、不便に感じていました。
なので、そういったものは前方の棚において、天板はすべて作業可能な範囲にできるようにします。

2点目は、なんか2年以内くらいに引っ越す気がしたからです。

そんで、いきなり完成品がこちら

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