ベアリングの検討するうえでの注意点と検討方法

深溝玉軸受けを選定するうえで、車載でのベアリング選定で気を付けていた項目と検討方法について説明する。
基本的にNSKのカタログベースで考える。
レベル感の共有として、私が検討しているのは内径30~40、外形50~80くらいのサイズのベアリングの検討での知見である。

  • 静的な状態での強度
  • 許容回転数
  • 寿命(使用率)
  • アキシアル荷重が大きい際の乗り上げ
  • はめあいとすきま
  • ギアによってベアリングに加わる荷重を検討する
続きを読む

圧入の検討書作った Rev.2

業務で圧入部品をよく使うので、必要検討内容と検討書をまとめておきます。

  • 圧入のメリットデメリット
  • 設計の流れ
  • 1. 要求仕様を決める
  • 2. 締め代を調整しつつ、各種安全率を満せるかを確認する
    • 2-1. 必要保持強度を保てているか
    • 2-2. 発生する応力は材料強度以下か
      • 2-2-1. はめあい部の変形による応力
      • 2-2-2. 圧入時に加える荷重による応力
    • 2-3. 温度が変化しても上記は維持できているか
  • 4. 実測での確認とフィードバック
    • 4-1. 摩擦係数の設定は適切か
    • 4-2. 圧入力のばらつきは大きくないか
    • 4-3. かじり、バリ、焼き付きが発生していないか
  • 工程管理について
続きを読む

Cetus3Dの自重落下を抑える改造

背景

Cetus3Dはリニアガイドを使用していることもあり、各軸の重量がそこそこあります。
それもあり、ステッピングモータに力が入っていないときはZ軸よりも先の部分が自重で落下していきます。
こんな感じ

それによって問題が発生するかと言われれば、何もありません。
しいて上げればノズル先端が毎回ベッドに接触している状況になってしまうので若干摩耗したりつぶれてしまう可能性があることでしょうか。ほぼないと思うけど....。

まあ、気にはなってしまうので直せるなら直します。

続きを読む

Cetus3Dのファンに自動オフ機能を追加する改造

背景

私が愛用している3DプリンタのCetus3Dについてですが、使っているうちに改善したい点が出てきました。
Cetus3Dのヘッドについている冷却ファンは3Dプリンタの電源を入れた瞬間から回転し、常に回り続けます。
プリント中はモータ音もあるからあまり気にならないが、プリント完了した後になんの動きもしていないのにファンの音が鳴り続けられるとかなり気になってしまいます。

そこで、プリント中のみファンが稼働するように改造することにしました。

続きを読む

連番を2値の和で作る場合の最小の数の種類を求めたい

A~Bの連番(例えば20,25,30・・・100)を2つの値の和(Xa+Xb)で作るとする。
このとき、すべての連番を作ることができる最小種類となるXnの数値はいくらか
(※Xa+Xaは可、Xa+0は不可)

例、
A~Bを(2,3,・・・10)とする。 これをXa+Xb=2、Xc+Xd=3、・・・ となるように、2値の和で2~10までをすべて作り出すことができる最小のXnの種類数と、Xnの組み合わせを求めたい。

これを数学的に解く方法がわからん。

続きを読む

2段サイクロ減速機の減速比の計算方法がわからない(解決済み)

注記:メモ代わりの殴り書きですのでご承知下さい

主題 この減速機の減速比の計算方法がわからない


一番下のシャフトが入力、Dが固定、BとCは結合、 Aが出力

DとCだけなら普通のサイクロ減速機なんだけど、その上にもう一段、外歯→内歯の順でつけると、揺動する曲線板の動きをキャンセルでき、出力板(A)に回転だけを簡単に取り出せます。

しかし動きが独特で、実物をみても減速比がどのように決まるのかがわからない。

雑な説明として、

  1. DとCまでは普通のサイクロ減速機と同じ、
  2. CとBは結合しているので、BはC&Dの歯数によって回転と揺動の動きが決まる。
  3. そしてそのBの動きは、単純に入力の偏心軸でBのみを回転させた時とは違うので、Aを少しずつ回転させる動きになる。

この3の部分がどのようになるのかが頭でイメージできない。

とりあえず実物を3Dプリンタでサクッと作って、実測で計測しようとしました。

実測結果

作ってみました

以下が結果

D歯数 C歯数 B歯数 A歯数 減速比
4 3 3 4 無回転(∞)
4 3 4 5 -15
4 3 5 6 -9
4 3 6 7 -7
6 5 4 5 25
6 5 5 6 無回転(∞)
6 5 6 7 -35

この結果から考察するなら、
\frac{AC}{D-B-1}
という計算方法になる。

最初は単純にA x Cになるものだと思っていたので、実際に作ってみるものだなぁと思った。

この式に関して正しいとは思っていないくて、そもそも
AとB、CとDの歯数差が1になるものしか試していない
という問題はあるので、限定条件下での式であると思います。

この減速機はサイクロ減速機のめんどくさい部分である、

  1. 曲線板を2枚使用しなければならない。
  2. 偏心軸の形状が単純(偏心部分が一か所)

がなくなるうえ、高減速が得られるメリットがあるので結構使えると思うのですが、使ってる人を見たことがないです。
まあ、デメリットとして曲線板が1つなので工夫しないと重心が軸中心に来ないというものがありますが....。

しかし、3Dプリンター精度で直径50mm、厚さ10mm、4部品で減速比100くらいは簡単に作れるのは魅力ではないでしょうか

減速比の計算は解決しましたので、こちらで解説しています。
woodencaliper.hatenablog.com

有線電動ドリルドライバ(Primero社のDDR-70AZA)の分解

電動ドライバって値段比にしてかなりのものが入っていると思いませんか?
安いものは3000円なのにその中に、モータ・減速機・AC100Vでの制御回路・トルククラッチ・3爪チャックが入っています。
これを部分的に取り出して利用できたらかなり便利だと思いませんか。
そんな理由で電動ドライバの回路とハードがどんなふうになっているかを知りた買ったため分解してみました。

今回分解したのはこいつ
Primero(プリメロ) の DDR-70AZA

  • 全体図
  • 回路
    • 基板
    • スイッチモジュール
  • 回路まとめ
  • ハードウェア
  • まとめ
続きを読む